○料理教室○

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 2011年より約一年間、季節ごとに、療養をテーマにした「料理教室」を開催していました。この教室は、NPO法人のLET'S食の絆との共催で行われた為、基本講義は五十嵐桂葉先生が担当され、サポート役を管理栄養士のスタッフの方々がされました。参加対象は、生活習慣病を抱えた患者さま、もしくはそのご家族の方々です。
 講義内容は、まず、この教室で学ぶことの目的を確認します。(例:バランス食の意味の周知、免疫力を上げる料理など)
 そして、その日の材料となる食材一つ一つの効能や調理方法などを学びます(例:大根について、麹とは…など)。レパートリーに困る食材も、五十嵐先生は目の前で、“こんな調理の仕方がある!”と実践して見せてくださいます。(味見あり)
 各専門分野については、管理栄養士の方が講義してくださいます。(例:季節野菜の抗がん作用、漢方など)
 五十嵐先生がこの料理教室で一貫して勧めていた料理方法は、鍋で一度に煮たきする“少量調理”です。近年は、子供が実家を離れるなど生活環境が変わり、自分自身の食事のことを考えて作る場合、“まぁいいや”となってしまいがちです。しかし、そういう状態が長く続くと食に偏りが出始め、新たな病気を引き起こしかねません。この料理法では、鍋の中で3~4種類の料理をいっきに作ることができます。生活習慣病の方々の年齢層や生活スタイル、食事の量、全体の栄養バランスを考慮した上で、日々の偏りのある食生活を改善する為の方法です。
 講義のあとは、実習に入ります。レシピに沿って、同じキッチンの方と協力しながら作っていきます。各キッチンに、管理栄養士の方がサポートとして参加していますので、作りながら気になることを質問できたり、切り方のポイントやきれいに形作る方法などを教えて頂けます。ここぞ!というところでは、五十嵐先生が患者さまを集め、コツを披露してくださいます。
 今までに、“五十嵐カレー”や大根スープ、春野菜と鶏肉の山芋蒸しなど、“実は簡単”療養食を作ってきました。先生は、盛り付けによる見た目を非常に大事にされています。鮮やかに盛ることで食欲が湧いたり、盛り方で多く見せたり少なく見せたりできるとおっしゃっています。作った料理は、皆さま一緒に机を囲んでいただきます。隣の方と会話をしたり、栄養についての意見交換を先生方としたりと、明るい雰囲気の食事です。
 また、食事後には、椅子に座りながらできる、体の毒素排出ヨガなどの時間もありました。簡単で、皆様すぐに実践されていました。
 充実した内容で皆様にご好評の教室でした。

 

(現在は休講中)